今日の日経2面は「ケース・シラー」でおなじみロバート・シラー教授。
アメリカの住宅ローン金利は15年固定で2.5%(2%の物価目標を前提とすると実質0.5%)と歴史的な低さに支えられている。
シラー教授はFRBが量的緩和を縮小させるならば来年にも住宅価格は弱含むと述べたものの、ひとまず今朝はセントルイス連銀・ブラード総裁の緩和策継続を支持する発言がフィーチャーされていたようだ。
インタビューの中で特に興味深かったのは、「10年後の住宅価格をどうみるか」との質問に対する「物価上昇率を除く実質でみれば横ばいだろう」との回答。
なんでも、アメリカの住宅価格は1990年までの100年間、実質では0.2%しか上がっていないらしい。この点は興味深かった。
その上で、先ほどの質問に名目ベースで答えるならば、「年に数%のインフレを反映して名目で考えれば25%ほど上がるだろう」とのことだった。そういう前提なら、そらそうだ。
また、そうした認識を持つがゆえにシラー教授は、さらに踏み込んで「実質的な値上がり益や配当を生まない住宅は、投資対象として株式よりも圧倒的に劣ってきた。」とこき下ろす。
この他には「米国でも数百年にわたり土地への信奉があった」とし、サブプライム以降では家を所有するというアメリカンドリームが若者の間で消失しているとのこと。
どこかで聞いたような話だが、インタビューを通じて観た感じ、シラー教授はなかなかに楽しい人のようだ。
2013年5月22日水曜日
2013年5月21日火曜日
「望み薄」のリスクテイカー
いま公共事業の受注が増えている企業の中の人に話を聞いた。
そこは専門性の高い企業に位置付けられるのだろう、受注した仕事の中からは「外注化出来そうなものは一切ない」という。
こうした、持ちつ持たれつの関係である下請けに仕事を回せない状況は悲しいという以上に、自らの企業にも後々は何らかのカタチで跳ね返ってくるだろうとも予測していた。
その彼女の誠実さが自分好みだ。
日本全体の技術水準がここまで高くなると、公共事業で身体の全体に血をめぐらせることは困難になる。
細部までカネを回そうと施策を講じるほど、それはむだな投資(malinvestment)に繋がりやすく、結局は乗数効果による説明を破棄せざるを得なくなるのだ。その一部顛末は「国道強靭化」の発想にもみられる。
国のことは政治家が決めるが、政治家に促すのは我々である。
他人にリスクを取れと押し付けるのではなく、私たち各々がリスクを取りやすい環境作りを促すべきだ。
私の尊敬する、とある方もそんなことをしきりに言っていた気がする。
2013年5月20日月曜日
今こそ「マネーの虎」ではなかろうか
先日、とある飲み会の最中で、「日本のカレーはまだまだ東南アジアで通用するはずだ」という話になった。
インド人でさえも、「日本のカレーをカレーと呼んでいいかは分からないが、その食い物はうまい」というらしく、某社長に至っては無類のカレー好きの税理士(当然、飲食店など経営していない)にまで「海外で出店すべきだ。JETROも味方してくれるから。」と妙に煽っていたのが印象的だった。
これに直接の関係はないが、私の弟が海外に料理の修業に行きたがっているという話を親から聞いた。
地方の就職の厳しさは弟にも押し寄せており、親もその申し出を叶えたい気持ちも無いわけではないのであろう。その会話は半ば相談のようなものだった。
今こそ「マネーの虎」はどうだろうか。
「マネーの虎」とはかつての日本テレビ系列の番組で、新しく事業を興したい青年らが自らの夢を語り、その話を聴いた伸び盛りの企業の社長たちが納得すれば、札束を積んで出資するという当時としてはインパクト絶大の番組。
これに2013年らしい構成を加えて、海外で日本料理を振る舞いたいとか、VC担当者vsスタートアップしたがりの青年とかで何かしら若者に夢を見せてやれる(ここちょっと団塊目線)番組が出来たらどうだろうか。
Wikipediaによれば岩井良明氏は自身も虎(出資者)として出演したこの番組内で、「出来すぎた計画を持ち込むと宣伝ではないかと言われ、未完の計画を持ち込むと詰めが甘いと叱責されることに問題がある」と、この企画が抱えるジレンマを指摘したそうだ。
これは大変誠実な意見だと思うのだが、昨今のバラエティ番組といえば宣伝の垢(私はこれを「代理店臭がキツイ」と言っている)の付いていないものなど殆どないのであるから、この2013年に「虎」が復活しても何ら問題あるまい。
Web系のスタートアップ界隈から特にチャラそうな案件を持って来させて、60代のじいさんがピシャリと叩いたら、団塊だって喜ぶだろう。数字は悪くなく、営業案件としても効率的だろうから、テレビ局の皆さんいかがでしょうか。
虎たちが、そのどうしようもない若者の中から何か光るものを見つけ出して札束に手をかける。個人的にはそんなシーンを今だからこそ、観てみたい。
いまこそ「マネーの虎」は復活すべきと思う方、左のボタン(下の「共有」)からシェアいただければ幸いです。
インド人でさえも、「日本のカレーをカレーと呼んでいいかは分からないが、その食い物はうまい」というらしく、某社長に至っては無類のカレー好きの税理士(当然、飲食店など経営していない)にまで「海外で出店すべきだ。JETROも味方してくれるから。」と妙に煽っていたのが印象的だった。
これに直接の関係はないが、私の弟が海外に料理の修業に行きたがっているという話を親から聞いた。
地方の就職の厳しさは弟にも押し寄せており、親もその申し出を叶えたい気持ちも無いわけではないのであろう。その会話は半ば相談のようなものだった。
今こそ「マネーの虎」はどうだろうか。
「マネーの虎」とはかつての日本テレビ系列の番組で、新しく事業を興したい青年らが自らの夢を語り、その話を聴いた伸び盛りの企業の社長たちが納得すれば、札束を積んで出資するという当時としてはインパクト絶大の番組。
これに2013年らしい構成を加えて、海外で日本料理を振る舞いたいとか、VC担当者vsスタートアップしたがりの青年とかで何かしら若者に夢を見せてやれる(ここちょっと団塊目線)番組が出来たらどうだろうか。
Wikipediaによれば岩井良明氏は自身も虎(出資者)として出演したこの番組内で、「出来すぎた計画を持ち込むと宣伝ではないかと言われ、未完の計画を持ち込むと詰めが甘いと叱責されることに問題がある」と、この企画が抱えるジレンマを指摘したそうだ。
これは大変誠実な意見だと思うのだが、昨今のバラエティ番組といえば宣伝の垢(私はこれを「代理店臭がキツイ」と言っている)の付いていないものなど殆どないのであるから、この2013年に「虎」が復活しても何ら問題あるまい。
Web系のスタートアップ界隈から特にチャラそうな案件を持って来させて、60代のじいさんがピシャリと叩いたら、団塊だって喜ぶだろう。数字は悪くなく、営業案件としても効率的だろうから、テレビ局の皆さんいかがでしょうか。
虎たちが、そのどうしようもない若者の中から何か光るものを見つけ出して札束に手をかける。個人的にはそんなシーンを今だからこそ、観てみたい。
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