いま公共事業の受注が増えている企業の中の人に話を聞いた。
そこは専門性の高い企業に位置付けられるのだろう、受注した仕事の中からは「外注化出来そうなものは一切ない」という。
こうした、持ちつ持たれつの関係である下請けに仕事を回せない状況は悲しいという以上に、自らの企業にも後々は何らかのカタチで跳ね返ってくるだろうとも予測していた。
その彼女の誠実さが自分好みだ。
日本全体の技術水準がここまで高くなると、公共事業で身体の全体に血をめぐらせることは困難になる。
細部までカネを回そうと施策を講じるほど、それはむだな投資(malinvestment)に繋がりやすく、結局は乗数効果による説明を破棄せざるを得なくなるのだ。その一部顛末は「国道強靭化」の発想にもみられる。
国のことは政治家が決めるが、政治家に促すのは我々である。
他人にリスクを取れと押し付けるのではなく、私たち各々がリスクを取りやすい環境作りを促すべきだ。
私の尊敬する、とある方もそんなことをしきりに言っていた気がする。
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